芦屋市の皆様、
このようなハンドブックをご存知でしょうか。

芦屋市医師会が発行している冊子で令和3年4月に発行されました。
芦屋市民の皆様が在宅介護をされるに当たって受けられるサービスや
芦屋市医師会に所属する全医療機関の地図や電話番号と診療時間が
わかりやすく配されおり、人気のハンドブックです。
現在、改訂版の編集を進めており、私も(全然役に立たないのですが)
お手伝いをしております。
現在のハンドブックは初めての出版でしたので、次の版ではもう少し
深めた内容にしたい、と考えています。
在宅の現場では、ご本人やご家族の最初の想像以上のことが起きることがあります。
そのような場面で戸惑わないように、ご本人が準備しておくといいこと、
もっと言うと、ご本人がこれを準備してくださっていると
主治医サイドはスムーズに医療が進めやすい、という大切なポイントを
「医師からのお願い」の気持ちを込めて、誌面に載せたいと思っています。
編集会議では、在宅医療を現在もおこなっているドクターの熱い議論が
交わされています。
私は、エンディングノートについての項を、を担当することになりました。
もちろん私一人の力では無理ですので、在宅医療をおこなっている先生の
ご要望を含めて文字起こしするライター役です。
まずは、実際にエンディングノートってどんなもの?と
私も実際には見たことがなかったので、本屋さんに買いに行ってみました。
売り場が少しわかりにくかったので、お店の方に
「エンディングノートってどこにありますか?」とお聞きすると
若目の店員さん、ハッと顔色を変え
「こちらでございます」
と、静々と私を誘導くださいます、そのお姿が、何か既に儀式のよう。
この様は、世間のエンディングノートへのハードルを表しているように思え
勉強になりました。
その本屋さんにはエンディングノートは5種類ほど発売されていました。
どれも内容はほぼ同じなのですが、NHK出版さんが販売しているこの本を
買ってみました。

本の最初に
「エンシングノートとは」とあります。
1 万が一の時、自分も家族も助かる
2 将来への備えができ、安心できる
3 書くことで頭の中を整理できる
4 話しにくい問題を家族と話すきっかけとなる
5 残された家族へのプレゼントになるとのことです
これを全て書くというミッションを遂行できる人は、とても責任感が強い人だと
思いました。
自分のためでなく、残された人のために、辛くても現実を見据えることのできる人。
私はどうだろう、全部書くのは無理かもしれません。
それだからこそ、現場のドクターはおっしゃっりたかったのかもしれません。
「医師が知りたい情報は、エンディングノート全部じゃない、医療方針の希望だけでも」って。
色々思いながら、
さあ、次の編集会議までに、書かなくては。
人生100年時代、穏やかな在宅医療のために。
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:57|
医療以外のつぶやき