2023年08月29日

手荒れの原因に砂場の砂もありえます。





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今年の夏も虫刺されらとびひのお子さんが多かったのですが
そのほかに、砂を触って手が荒れた患者さんも多かったようです。



砂触ったら、できるだけ早く、手を洗いましょうね!













posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 17:59| その他のいろんな皮膚科疾患の治療

陥入爪の人にお勧めするスニーカーの履き方




陥入爪や巻き爪の原因の大部分は靴です。






靴といっても、こんなヒールばかりが原因ではありません


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スニーカーだって原因になります。


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スニーカーの幅が広いのは途中まで。
そこに親指が止まっていないといけません。





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前の方は狭い空間なので、
そこに足が入っていっては爪も押されます。


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比べてみてください。

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そのために、かかと方面に足を固定します。



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爪が痛いので大きめの靴で。というのは半分は合っています。
ただ、前滑りしてはいけない、と覚えておいてください。













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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 11:09| 足・爪・靴に関する疾患

2023年08月26日

美容医療について再度考えてみました。



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美容医療はなんのために存在するか



なんてことを考えてみました。





10年20年とご利用いただいている方々が
どういう理由で施術を続けておられるのかを
改めて考えてみたのです。




皆様のお顔を思い浮かべてみると
そこには「周囲への気遣い」という言葉が浮かび上がります。

ご自身が健康そうにいること。
疲れて見えないこと。

そのことが周囲の方々を安心させ、お互いのリスペクトにつながる。
当院の皆様の周囲にはそんな温かい気遣いが見えます。



逆に、世間の人が想像しがちな
「周囲から美しいと思われたいという強い欲望」は感じません。
それが当院の特徴かもしれません。




私はポジティブなお気持ちになった皆様を送り出す影の応援団です。


























posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:37| ピンクジェルヒートマスク

2023年08月25日

今週セラビームが頑張ってくれた疾患は





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今週も、多くの患者さんの治療に活躍してくれたセラビーム。

その治療内容は

1)アトピー性皮膚炎

2)円形脱毛症

3)掌蹠膿疱症

4)白斑


以上を、保険診療で治療しました。


皮膚の奥で起こっている炎症を鎮静化させます。

患者さんにわかりやすく伝えるために
「悪い部分を殺菌するイメージ」と言っています。

(実際には308nmの紫外線で炎症系の細胞を減弱化させています)



痒みを落ち着かせ
湿疹を抑え
毛をはやし
白斑の色を戻します。



今週も大活躍、セラビームさん、ありがとう!

posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 18:47| セラビーム紫外線治療

2023年08月24日

マダニはすぐ近くに迫っています。お庭仕事でも完全防御で。






マダニは、以前は山間部の猪が通るような「けもの道」周辺に生息していました。





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露出の多い服で出かけると



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肌に食いついて数日間血を吸い続け、虫体が何十倍にも膨れ上がります。



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もし咬まれたダニ自体が病原体を持っていた場合は命に関わることもあります。






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そんなマダニが、近年普通の住宅街にもやってきていることが
問題になっています。







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(私の購入している画像会社からのイメージ写真です)













ちょっとしたお庭の手入れにも、露出のない姿が求められます。



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それでは私の畑仕事の装備をご紹介します。












帽子


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薄いネットで首まで覆ってくれるので蚊や蜂を防ぐこともできます。










野良着

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虫が食いつけないようにビニール製の薄いものです。
裏がない安価な作りのものの方がオールシーズン着やすいです。
黒っぽいと虫が見つけにくいので明るい色を選んでください。















足元



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あらゆる虫は人間の足首を狙います。
そのため虫対策の基本は長靴です。


ここの長靴は素晴らしいです。
膝くらいまでくるので虫対策はバッチリ。


一番いい点は脱ぎ履きが楽!
私は少し上のサイズのものを買っていますので
手で引っ張らなくてもスッと脱ぎ履き可能です。


これが、腰掛けて引っ張ってヨイショと脱ぎ履きする長靴だと
毎日のことなので、つい履くのを面倒に思ってしまうので
とても大切な長所です。


長すぎる方は折ることもできます。
それくらい柔らかいです。













手首


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手首は足首と同じく血管が多く皮膚が薄い場所なので
よく狙われます。

私もここのではないのですが長手袋の愛用者です。
できれば、このように口を絞ることができるものが好ましいです。
















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それでもマダニに食いつかれた時は、自分で引きちぎらずに、
そのまま皮膚科に行ってください。
テトラサイクリンの内服も必要です。































posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 15:16| その他のいろんな皮膚科疾患の治療

2023年08月22日

頭皮の中のイボ状のものについて






頭の中の黒いいぼ
(契約している画像販売から購入した写真です)






大変ご相談の多い、頭皮の中のイボ状のものについてお話をします。







頭皮にイボ状のものがある人は、
この写真のように顔にも同じようなものがあることが多いのですが


ほぼ、高い確率で、脂漏性角化症というものです。





白っぽいタイプもあります。


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脂漏性角化症は、別名「老人性疣贅」と言われ
経年変化のようにとらえられたりしますが





老人という年齢にまで達していなくても
紫外線による光老化は
当たっている場所を実年齢よりも早く老化させるので





50歳くらいの患者さんもおられます。






私が患者さんから収集した情報でも

若い時に、真っ黒になるほど
日焼けを繰り返していた人に
10〜30年ほど経過して生じることが多いようです。







頭皮内のものは、当院では主に液体窒素を用いた治療をします。
処置時間もその場で数分で終了し、当日から入浴洗髪も可能です。


脂漏性皮膚炎ではなく、皮膚がんの疑われるものは
検査などに進むことになります。



















posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:47| ホクロや皮膚癌など皮膚腫瘍全般

2023年08月17日

国立国際美術館「コレクション1 80/90/00/10」-5

最終回です。


ここにあるのが作家の代表作ではないけれども、
(他の美術館に、もっと有名な作品があるのです)


紹介しておこうと思う作品たちです。






アンディ・ウォーホル作「グレムリン123」-------------


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昔は広告用に日本のサントネージュワインのポスターに坂本龍一の絵を
オーダーされて描く、なんて身近な存在だったアンディ・ウォーホル。

(坂本龍一さんはその時代はメイクもして大人気のポップスター寄りの立場で
晩年の哲学的な風貌はまだなかった頃です。)

そんなアンディ・ウォーホルも今は価格が高騰し、嘘のようなお値段になりました。


この絵は映画「グレムリン」のキャラクターを描いたものです。
3色あります。


このように実際の写真をシルクスクリーン作品に仕上げる作風の作家です。
多くの人が一度は目にしたことのある作家でしょう。
現代アートというよりも、もう近代アートに分類されそうですね。









奈良美智(ならよしとも)作「長い長い長い夜」-----------


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2002年には芦屋市美術館で大きな個展をしたので市民の方は覚えているかもしれませんね。
少し機嫌の悪そうな女の子をモチーフにした作品が有名です。
出身地の青森県立美術館は彼のファンの聖地です。







ロイ・リキテンスタイン作「スイート・ドリームス、ベイビー!」------------



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アメリカンコミックを画材に表現した作品が有名です。
影響を受けた作家も多いと思います。


高校生くらいの時、ニューヨークの近代美術館MOMAのお土産に
リキテンスタインのポスターを買ってきてもらったので
ずっと部屋に貼っていたので

高校の同級生のように思います。







町田久美「雪の日」-------------


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日本画なのです。
和紙に墨、胡粉、岩絵具などで描いているのです。

この方の登場は、ちょっと私にはショッキングでした。
日本画の筆で美しい線が引けて、素材の扱いも一級。

それでいて、モチーフはこんな感じ。

このパターンのシリーズが全国の美術館に所蔵されています。






須田悦弘作「バラ」-----------------



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木彫なのです。
いつも素材は自然にある草花です。

超絶技巧なのですが、現在そう言われているグループよりも先発で
アートよりの立ち位置の作家です。


美術館のエスカレーターホールにも常設されている作品があるのですが
知らない人が多いかも。
ぜひ探してみてください。








ああ、書ききれません。

しかしこれにて今回の国立国際美術館のことは終了にします。
ご覧いただいた方、ありがとうございました。











posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 21:30| 医療以外のつぶやき

国立国際美術館「コレクション1 80/90/00/10」-3




森村泰昌「Blinded by the Light」1991年



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同じ関西人として、この人を外すことはできません。
大阪市天王寺区に素敵なご自宅を構えて(メディアで公開)
活動しておられる森村泰昌。
上品な大阪ことば、鼻梁の高い端正な顔、静かな佇まいの森村は








作品の中では、自在に他者に変貌します。





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この作品はバブル華やかな1991年のもの。



中央で
ブランドバックを手にいっぱい持って前へ進む人の目には
ルイヴィトンマークのリボンが目隠しのようにずれ落ち

本当に前が見えているのやら。

そう、この女性に扮しているのが森村本人です。

彼は何にでも扮装し、そのポートレートを発表し続ける作家です。







その後ろの手榴弾で目隠しされている軍人も森村


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その後ろの筆が目に刺さっている画家も森村です。

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先導する女性はカワイイ薔薇の目隠しを装着し、豪華な毛皮に身を包みます




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その前のめりな欲望は、獣のよう、という比喩でしょうか










足元に散らばるお札の肖像も森村です。



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この作品は、1568年に描かれた
「盲人の寓話(The Blind Leading the Blind)」という作品のパロディーでもあります。
聖書が下敷きになった巨匠ピーテル・ブリューゲルの名画です。



森村はこの絵の題にブリューゲルの題名をひねって
「Blinded by the Light」と名付けています。



Blinded by the Lightは、1973年にブルース・スプリングスティーンが発表した
日本では「光で目もくらみ」という楽曲のタイトルでもあります。



1991年当時の狂騒が、この絵によって鋭く浮かび上がってきます。





このように名画の中の人物に扮してセルフポートレートを
作品にして活動してきた森村泰昌。
時代が追いついたようで、回顧展、メディア取材も増えました。



しかし、ただのパロディーでなく、
時代を深く洞察し、細部にこだわっている点や

チープにならないような徹底したこだわり
(メイクにしても、衣装にしても)が


私は好きで、
森村が美術館にあると嬉しくなります。
どうか末長く関西発の美術家として活動して欲しいと願っています。























posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 21:28| 医療以外のつぶやき

国立国際美術館「コレクション1 80/90/00/10」-2




村上隆「727 FATMAN LITTLE BOY」-----------




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国立国際美術館が令和4年に購入した、国内最大級の村上隆の絵画作品、
今回が初お披露目です。




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村上隆

この名前はこの30年以上、評価の変遷の嵐の渦中にあり続けています。

それでも彼なしにアートは語れない現代の生きる伝説です。




いつの時代の学生(美大生)の話題にも「MURAKAMI」はあり
憧憬だけでない負の感情も含めて多くの目が彼の動向に注がれます。



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しかし、彼こそがパイオニア。


1995年に大リーグのドジャースで現地の人を驚かせた野茂英雄さん。
彼がいたから「日本人にも大リーグ市場に乗せられる野球選手がいる」と
知らしめることになりましたが、



村上隆は、まさに、
「世界の美術品マーケットが日本人を評価するきっかけとなった作家」です。






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若き日の彼は、
世界のアートシーンに躍り出るには「文脈が必要だ」と気づきます。


億万長者の
ビッグコレクターたちは、自分のコレクションを人に語りたいものです。
彼らは何大抵ではない努力と知性で上り詰めた、トップオブトップの成功者です。


ですからこそ、アートの選択でも間違いはおかしたくない。


「へえ、すごいね。」
「知的だね」
「文化論にも詳しいんだね」
と言われたいものです。




その道筋、つまり腑に落ちるストーリーが「文脈」です。






村上が考えた世界規模のビッグコレクターの心に迫る「文脈」は何だったでしょうか。




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西洋から見た日本のアートで有名なのは浮世絵ですよね。

その昔、日本から大量に輸出された浮世絵はパリの画家たちに
衝撃を与えました。




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葛飾北斎 「諸国名橋奇覧 山城あらし山 吐月橋」






輪郭線のはっきりした人物や風景。
西洋画のように立体的な描写でなくぺらっとした平面の世界なのに
かすみやぼかしの効果で遠近感を演出して
その縮尺も正確。






そんな浮世絵に触発されたゴッホやモネやセザンヌは、現在も驚くような高値で取引されている。





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Vincent van Gogh,Flowering Plum Orchard (after Hiroshige),1887










村上は、
現代社会で高い評価を得ているゴッホらに影響を与えた「平面の描写力」こそが、
日本人である自分の立脚する場所だと見極め


それに「スーパーフラット」という名称を与え、文脈の題名にしたのでした。

(村上先生、大体合ってますよね?)














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さてでは、この作品を見ていきましょう。



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何かに似ていませんか?

「箔の画面に雲に乗る想像上の生き物」といえば




風神雷神図屏風です。



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この絵での想像上の生き物は、耳に書いてあるようにDOBくんという
村上作品に繰り返し登場するキャラクターです。


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ここで少し視点を変えた話を。
日本で育った私たちにとても馴染みがあるスーパーフラット、
つまりは平面アイテムといえば、、、、漫画です。


そう、浮世絵の時代と違って
現代の国民の認知するスーパーフラットはマンガなのです。




村上隆がわかってきませんか。




日本の現代人が最も見て愛して課金するもの=漫画
を、

恥ずべき文化ではない、時代の求めたアートとして陽を当てる


そこにも文脈の続きを充ててきたのです。



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村上の売れる前夜から追っていた私も、
GUCCIグループの総帥ピノー氏が、本格的に彼のコレクションを
始めた時は、本当に驚きました。


そのピノー氏が持つ村上作品の一つ、スーパーフラットの作品を


機会があってヴェネツィアにあるピノー氏の美術館、グラッシ館で見ました。


大運河を見下ろす広間の3方を囲う大壁画のようなスーパーフラット。




「村上先生、よかったですね、売れましたね。」
嬉しくて誇らしかったです。




念の為、職員にも「村上作品を見に日本から来ました」と言っておきました。
そういう声って大事だから。




追記)常設ではありません。





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グラッシ館(リノベーションは安藤忠雄です)







後へと続く日本の美術家たちに、とてつもなく大きな道筋をつけてくれた人。


私の中での村上隆は、偉大なる功労者です。
たとえどんなにご自分をネット炎上させようとしても。。。。。。








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小ネタ。




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村上隆と共に歩んできたカイカイキキのメンバーであるMr.の作品も展示されていました!
お見逃しなく。














posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 18:53| 医療以外のつぶやき

国立国際美術館「コレクション1 80/90/00/10」-1




国立国際美術館「コレクション1 80/90/00/10」





初めて見るサッカーJリーグ。

その時に横にいる人が
「あの選手は日本代表選手だよ」
とか
「一番グッズが売れている人気選手だよ」などと
教えてくれたら、そのゲームを見る楽しみが深まるかもしれません。





またまた「国立国際美術館とは」、なのですが


国立国際美術館の魅力の一つが、
国内有数の予算を持っているという風の噂があり

その予算で買う作品が、「渋い」。
ちょっと「すごい」。




それなので、
持っている作品を披露してくれる「コレクション展」は
見どころいっぱいなのです。




今回は、そんな国立国際のコレクション展の場をお借りして、
私の中でいつも気になっている先生方をご紹介しようと思います。


詳細や、学術的なことは、興味がある人は調べてみてくださいね。



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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:09| 医療以外のつぶやき
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