「完治」
・・・・なんて魅力的で強いワードでしょう。
誰もが憧れる、理想の状態を一言で表した言葉。
それだけに、目標設定にしがちですが、ちょっと待ってください。
アトピー性皮膚炎の症状がグッと悪くなってくると
この流れを止めるため、症状を鎮めるためには、強力な治療を行います。
その結果、症状はおさまります。
しかし、プツンとそこで治療をやめてしまうと、じわじわ症状は悪化します。
上のイラストの女性は、この状態です。
そしてまた久しぶりに皮膚科を受診して、
久しぶりに強い治療をして鎮めます。
何年も、そんな状態の人、
悪くなるたびに次の医院に転院する人、
おられます。
そんなことを繰り返し行なっていると
強い治療であるステロイドを何度も使用することになるので
腎臓の上にある副腎に異変が生じることがあります。
血液中に、ステロイド治療薬の成分コルチゾールが多くなってしまって
副腎で副腎皮質ホルモンを作らなくなってしまうのです。
これを防ぐには、
・コルチゾールの値をモニタリングしながらステロイドの過剰投与を防ぐようにする
・とことん増悪しないように軽治療を連続していく
などが対策として考えられます。
例えば
急性増悪した時には、強い治療で一度は鎮め
その後は、軽治療で再発を防ぐ、といった方法です。
調子が良くても、増悪させないように、この治療を継続します。
当院の場合は、光線療法を用いることが多いです。
病院通いは続いているので、
患者さんの理想とする「完治」とは違うかもしれませんが
副腎を疲れさせない、理想の治療とも言えます。
といっても、
最近は当院もデュピクセント治療を他院に依頼することが増えました。
最重症の患者さんの症状を安定化するには、最も適した治療と思えるからです。
微妙な増悪、軽快の波を素早く察知して
適した対応を繰り返し、
いい状態をキープしましょう。
根気のいる作業です。
だから
そして、こう思って欲しい。
はい、承知しました！
おまけ
↑今日はまあまあこのアプリのいい使い方だったと思います？
再掲↓
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