2015年11月16日
手足口病の後に生じる爪変化。
今年も多くの手足口病の患者さんが来られました。
その方々にしばらくすると、しばしば生じるのが爪の変化。
根元から欠けるような症状が出ることがあります。
その症状の生じる理由をお話しします。
人の爪は、皮膚に隠れた部分を含め、皮下にも広がっています。
その根元の部分を「爪母(そうぼ)」といい、
爪はこの部分で製造され、上方へ伸びていくのです。
しかし、その爪母の上に手足口病の水疱ができてしまうと
水疱直下の爪母にダメージが加わり、一時的に正常な爪の製造ができなくなります。
そして、手足口病が治った後に、
そのダメージを受けた爪が見える部分まで伸びて上がってくるのです。
しかし、爪母のダメージも一時的なものなので、
その後、正常な爪の製造が再開されますから、
正常な爪が下から生えてきてダメージ爪を上方へ押し上げ、
3〜6ヶ月で綺麗な爪に生え変わります。
それまで、特に治療は要しませんが、
引っかかって痛い場合は、軽いテーピングなどで
爪の浮き上がりを押さえてください。
また、炎症がひどい場合は、外用剤を処方しています。
ご相談ください。
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 17:39| その他のいろんな皮膚科疾患の治療