2016年06月09日

きれいに治すために作られた特殊な手術器具。




皮膚科、形成外科の手術は、特殊です。



例えば、消化器外科などの手術は
胃がんなどの患部を切除した後
一刻も早く開いたお腹を閉じなくてはいけないので、
最後の皮膚の縫合にはスピードが重視されます。



しかし、皮膚科や形成外科の手術は、
スピードも大切ですが、何よりも術後の仕上がりの美しさも
大切な要素として要求されます。



そのため、消化器外科や整形外科の先生たちとは、
使用する手術器具が違います。




特に違うのが、
針を持つ「持針器」
と、縫う皮膚をつまむ「鑷子(せっし)」。



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鑷子の先はフック状になっていますのでフック鑷子と言います。
フックの大きさにも大小あり、

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背中のような分厚い皮膚をつまむには大きなフックが、
顔のように薄い薄い皮膚には極小フックが適しています。





通常使う鑷子と比べると、どんなに先が繊細かわかります。



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手前が通常の鑷子。




使い方なのですが、



左手に持った持針器で皮膚をつまみ、


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右手で針をつかんだ鑷子を持ち、縫合します。


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新米医師の頃は、縫合に必死で、治った跡にまで思い至らないことがあります。
気がつけば、左手でつかんでいる皮膚が、
不注意な鑷子の持ち方のために握り潰されてしまっていることもありえるのです。





上手にフック鑷子を器用に持ち、皮膚の損傷を加えないこと。
これができるようになるまでには、経験が必要とされます。
鳥肉を使って練習をしたりするものです。


上手にフックでつかめることができれば、
皮膚への損傷は、針穴のような、軽微なものですみます。


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(中央の小さな針穴。)



このフック部分は繊細なので、無理な力が加わると
丸かったフックの部分が歪んでしまいます。

こんな感じ。

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右側が、歪んでいます。



こうなると、職人さんの元に送って、お直しです。








次に、持針器です。



持針器がつかむ針は、傷跡をきれいに仕上げようと思えば思うほど細くなります。


そのため、細い針をしっかりグリップできるように、
内側のはさむ部分はダイアモンドでできています。


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オールステンレスの物よりも
段違いにつかみがよく、サクサク縫えて、使いやすい構造です。




こんな道具に助けられて、美しく縫合できるのです。
職人さんに心から感謝しています。
本当にありがとうございます。
(和風総本家みたいな世界です。)





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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 12:38| ホクロや皮膚癌