2018年04月16日

アトピー性皮膚炎の、メイク(お化粧)をしていい時期と悪い時期。




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アトピー性皮膚炎であっても、化粧はしたいものです。


皮膚科医の立場で見た場合に、
アトピーの顔の症状が強くても、お化粧をしてもいい場合もあります。
ただ、注意点もあるので、症状に合わせて加減して欲しいと思います。




アトピーの人の化粧の中で、注意が必要なものは4つあります。



1 UV下地


日本人のほぼ全ての女性の中に、
「ファンデーションはしなくても、日焼け止め下地だけは、しないで表に出たら大変なことになる」
という強い「信じ」があるように感じます。

「日焼け止めは、女性の肌を守ってくれる最も信頼すべき味方」

という思いです。


この信じこみを覆すのは、いつも医療現場で大変なのですが、
アトピーの炎症の強い肌に日焼け止めは、かなりの負担になります。

日焼け止めに含まれている紫外線散乱剤や紫外線吸収剤が
表皮の構造の崩れた肌には強い刺激を与えるからです。


それは、時にはファンデーション以上の刺激であることも多く
まず、中止してもらいたい化粧品のトップともいえます。




そうお伝えすると、
「シミができたらどうなるんですか?」

とおっしゃる方も多いのですが

「そもそも、それだけアトピーの炎症があるのですから
その炎症を早く引かさないと、治ったとしても炎症後色素沈着(黒ずみ)はひどくなります。
その治しを遅らせる日焼け止めを一生懸命塗っていることは
矛盾ではないでしょうか」

という内容を、(もっと優しい言葉で)ご説明します。


「日焼けを防ぐ方法は他にもあります。帽子、傘、それだけでも大きな効果です。」


相当重症の患者さんほど、日焼け止めだけは塗るという傾向があるので
ご注意が必要です。






2 ファンデーション


そもそもファンデーションをしてみようと思う段階は、
浸出液や掻破の傷も少ない、という程度のアトピーの方だと思います。
案外、ファンデーションは悪くないかも、とその程度の症状の患者さんを拝見していて思います。
ただ、クレンジングを強くしなくてもいいようなファンデを選んで欲しいです。
(クレンジングについては後述)
洗顔で剥がし落とさないといけないようなウォータープルーフタイプや、
日焼け止め効果の高いタイプは、危険度が増します。




3 クレンジング


炎症が強い、浸出液もある、という症状の時に注意が必要なのはクレンジング剤です。
クレンジング剤に含まれる界面活性剤が強い刺激を与えたり、
また手でこする動作も患部にはよくありません。

そこから逆算して、強い洗浄力を要する日焼け止めやファンデーションは危険です。





4アイメイク


アイメイクのうち
アイブロウ(眉毛)は、ほぼどんな症状の時でも可能のように思います。
眉毛の生えている部分の皮膚は、周囲の生えていない皮膚よりもやや厚くやや丈夫です。


アイライン・アイシャドウは、眼周囲の症状が強い場合は、
色素が真皮に入り込み、刺青のように色素沈着の原因になることがあります。
その症状の時は注意が必要です。





病院まとめ


私もメイクを毎日する身ですので、お気持ちはわかります。
一生しないで、と申し上げているのではなく
各患者さんごとに、今できるメイク、今はしないで欲しいメイクを
診察室でお話ししています。




どうしてもメイクの必要な日程が決まっている場合、
「メイクを完全にやめて肌を休ませて、数日間、集中的に塗れば回復するので、メイクはその後からOK」ということも、診察室では多い場面です。



自己流よりは、少し為になるアドバイスができるかもしれませんので
ご相談ください。









posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:11| アトピー性皮膚炎