しみの原因のメラニンの沈着は、
肌のどの深さにあるかで治療法が変わってきます。
ここで昔話をさせていただくと、
私の頃の医学部の勉強や、皮膚科学の勉強には
「しみ」に関して、勉学の対象としては重視されておらず、
もちろん治療法も、
今も現役でトップランナーである葛西健一郎先生がこの分野を開闢されるまでは
日本ではレーザーも入手できない状況だったのです。
私も葛西先生のことを知り、あのような勉強をしたいと考えて
文献もたくさん読み、治療している先生にお話を伺いに行きました。
そしてアメリカからレーザーを輸入し治療を開始しました。
初期の治療方法のデーターは全て白人を対象としたものですから
その通りに行なっているのに
日本人の肌ではレーザー後に黒ずみが出ます。
今では、人種差のメラニン量の差であることもはっきりし、
色素沈着が出ることが当たり前の常識なのですが、黎明期には
どうしてそうなるか、どうしたら治るか、私たち初期のメンバーは
本当に苦労したものでした。美容の学会でもその話ばかりでした。
そんな時期からしみ治療を行なっていると、皆さんとは
目の解像度が少し違ってきています。
パッと見ると、しみの深さがだいたい把握できます。
表層のしみなのか、深いしみかは、治療法を分ける大切な見極めになります。
浅いしみには、アクシダームが効果的です。
深いしみには、Qスイッチルビーレーザー
また、光沢感のある張りを出すことでしみをちりめんジワを
目立たなくするには、スーパーフォト
それらのミックスを行うことも多いのです。
まず、初診で来られたら、すごく私がじっくりしみを覗き込むので
気持ち悪いかもしれませんが、
上記を見極めているので、どうぞ、ご辛抱を。


後天性メラノサイトーシスは深いものの代表です。