2020年07月10日

清宮亮子「室内」(1958年)




 当院の待合室から目につくところに飾っている油絵。

 
清宮亮子


パッと見ても、何を書いているかわかりませんよね。
色のブロックの抽象画のように見えます。




しかし、この絵の題名が「室内」と聞くと、いかがですか?


よーく見てくださいね。

テーブルと、椅子と、絨毯が見えてきませんか?





この絵をお描きになったのは、清宮亮子さん。
描いたのは1958年(昭和33年)です。


女性ですので、年齢は非公表とさせていただきますが、
女学校で菊池寛のお嬢さんとご学友だったそうですから、
大体の年齢を御推察ください。




亮子さんは、木版画の清宮質文先生の奥様です。

清宮質文先生は、昨年末から今年にかけて
アサヒビール大山崎山荘美術館で
「清宮質文 −限りなく深い澄んだ空気」展を開催し、関西初の大規模な展示だったこともあり反響も大きかったようです。
熱狂的なファンが10代からシニアまでいる清宮先生。
会期中に大山崎を訪れた方々のTwitterやInstagramを追っているのも楽しいものでした。




IMG_4641.jpeg

私も昨年のクリスマスに訪れ、素晴らしい作品群に触れました。



奥様の亮子さんは、質文先生とご結婚後は制作活動もあまり積極的ではなくなったようで
作品はほとんどありません。
質文先生の作品の中には奥様を描いたものもあり、それが無防備な後姿なのでなおさら愛おしさを
感じさせられ、とても素敵なご夫妻だったことを思わせるのです。


改めてこの作品を拝見すると、戦後たった13年、東京オリンピックまでまだ6年も
あった時代に、これほどモダンで整理された作品を女性が描いたということに
深い感慨を覚えます。
清宮ファンの方々でも奥様の作品を見る機会はほとんどないと思いますので
もし、このブログにたどり着いた方がおられたら、嬉しいです。








 
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 08:57| 医療以外のつぶやき