2021年10月24日

三輪途道さんのこと その4



愛に包まれる人




富岡市立美術博物館での
「三輪洸旗・途道展−富岡から世界を紡ぐー」展を見た後
私たちが向かったのは下仁田の「おかた茶屋」。


ここは三輪途道さんの実家です。とても立派なドライブインで、ライダーたちの憩いの場でもあります。


隣の席で食事をしている人のところに、二人の女性が驚いた様に声をかけます。

「あなたも来られたの?」


「ああ、本当にお久しぶりです。」


聞くともなしに会話が耳に入ります。

「三輪先生の展覧会に今から行くのよ」

「ああ、僕は今行ってきました。」


なんだか胸が熱くなります。こんなに色んなところで、色んな人が三輪さんの話をしている。
皆、三輪さんの状況を知っているのです。



大変な規模のお客様を迎えててんてこ舞いだったお父様、お姉様に
「ここは私たちにとって聖地です。」とお話しし、おかた茶屋を後にしました。
お父様は、本当に名残惜しそうに見送ってくださいました。




今、三輪さんの行っていることは2つあります。


一つは、作品作り。
三輪さんの今の視力では、彫刻刀で彫ることは困難だそうです。
そのため、手で漆の布を貼り合わせる脱活乾漆造を選び作品作りを継続しておられます。
最初の作品から数作を経てその精度は上がり、今後が本当に楽しみです。



2つ目は、ご自身の様にロービジョンの方へ向けての美術文化紹介です。
今、三輪さんは白と黒が判別できる状況です。
そのロービジョンの状況でも読める本をこの度出版されました。

内容は地元メディアで連載をしていた地元の彫刻作品の解説や
ご自身の作品作りの、まさにここが聴きたかった!というキモもあり
引き込まれる内容です。




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クラウドファンディングで購入も可能ですので、覗いてみてください。







「三輪さん、川畑です。」
とお声をおかけすると


「ああ、川畑さんですか、なんせ見えなくて失礼しました。」


朗らかな大きな声ではっきりと、でも決して視線の合うことのないまま三輪さんは
ご挨拶くださいます。


見えないことを、作品作りの展開にしてしまうほど三輪さんは前向きな人です。
その勢いは、重源像を彫らしてほしいと東大寺に乗り込んで行った時と変わらない様に見えます。
その行動力は、周囲の人に、むしろ大きな勇気を与えている様にも見えます。

東大寺も、薮内先生も、みんな三輪さんの現在の活動に力を貸そうと乗り出しています。
そうすることで、三輪さんから大きな何かをもらっている様にも見えます。

私たちも同じです。


これが、最新作です。
やっぱ凄い人だ。


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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 23:47| 医療以外のつぶやき
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