2023年08月07日

円形脱毛症への取り組み(最新)と治療通院できない方へのウイッグのご案内


コロナ禍以降増えている円形脱毛症


コロナ禍以降増えた円形脱毛症ですが、

当院でも新規の患者さんがまだまだ来院されます。





円形脱毛症に関わるTYPE2炎症


ストレスは大きな引き金と言われていますが、
最近はアレルギーとの関与が強く疑われ



喘息、鼻炎、アトピーなどの基礎疾患や体質がある人は
共通するTYPE2炎症が関与しており、

そこにストレスなどの原因があったときに
円形脱毛が発症するように考えられており

当院の患者さん方を拝見していてもそう思います。


慎重に全身の状態を見極め、他科との連携も必要に
なる場合もあります。




TYPE2炎症がターゲットの新薬

最新の情報としては、

難治性の円形脱毛症に対して
TYPE2炎症をターゲットにしたJAK阻害剤が保険適応になりました。
(脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)
まだまだ新薬のため、薬価が高く3割負担の方で月々数万円かかります。

当院では取り扱いがなく、上部医療機関へのご紹介になります。
当院での治療で全く生える気配のない方は、ご紹介させていただいた例もあります。







当院の治療法、通院回数について

しかし、多くの場合、以下の治療法でなんとか発毛があるように思います。


1スーパーライザー照射
2セラビーム照射(2023年7月から新機種になり効果も強くなりました)
3ステロイド局所注射
4自宅での外用、内服



関連記事「円形脱毛症について、再度、当院の取り組みをまとめます。」




初診時に上記の治療を致しますが、1〜2週間ですぐに発毛がない場合は、
1〜2週間後の来院時に同じ治療をします。

重症の方や、再発のある方は、ご自身の空き時間で月に2〜3度治療の来られて
完治まで導きます。
メキメキ効果のある人は、数回の治療で大丈夫です。

治ってもまた違う場所に発症する人などは治療期間が長くなりますが、新しい毛が生えてきてくれる限りは、この治療で継続します。

何をしても生える気配がない人は、上記のような新薬へのご紹介をしています。







すぐに隠したいときのウイッグ

そんな通院の時間的な余裕がない方、仕事上円形脱毛が目立つと大変困る接客などの業務の方

そんな方々には、治療と同時進行でウイッグをつけてしまうことを
お勧めしています。


人目がストレスとなることもあるからです。



例えば、こんなシール状のカツラもあります。

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これはスヴェンソン社のものです。
よろしければご相談ください。


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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 17:56| その他のいろんな皮膚科疾患の治療
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