2023年11月06日
当院の皮膚がんへの対応
「皮膚がんではないか」との受診の方を、当院は対応しているか
お話しします。
初診時
1見ただけで皮膚がん濃厚だとわかるものもあります。
2触診で疑いが濃厚なものもあります。(乳がんなども発見します)
3見ただけでは全く判断できないものもあります。
4ほぼ確実に皮膚がんでないもの
以下、その対応をお話しします。
1見ただけで皮膚がん濃厚だとわかるもの
ご本人、そしてできればご家族と、よく話し合います。
当院で最後まで治療することができるのは「日光角化症」だけ
それ以外はまず大学への紹介になります。
「当院で生検だけして、確定してから大学病院へ紹介する」
または
「最初から大学を紹介する」
その方の年齢や健康度によって、生検で確定診断をつけておいた方が
大学病院での通院負担が軽減する場合もあるので
そのところを本人や家族と話し合います。
2触診で疑いが濃厚なもの
見た目だけでなく触診を加えると、
良性か悪性かの判定の確かさは高まります。
当院は皮膚科ですが、私も一時期、乳がんの触診の勉強はしていました。
女性医師ということもあり、
「乳がんではないか」という最初の窓口になることはよくあります。
また、実際、しばしば当院で疑い濃厚になり、乳腺外科への紹介の任を
とることになります。
その場合は、生検はせずに直に紹介します。
3見ただけでは全く判断できないもの
この場合の多くは、実際には皮膚がんではありません。
しかし、確定的でない場合、念の為生検または全摘をし、病理の結果を確認します。
皮膚がんであった場合は、1と同じく、その後の治療を大学病院に相談します。
4ほぼ確実に皮膚がんでないもの
見ただけ、もしくはダーマスコピーで明らかに良性腫瘍のものの場合
(例えば脂漏性角化症、皮膚繊維種、軟線維腫など)
放置してもいいし、摘除してもいいし、
摘除希望なら、その方法を話し合います。
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:29| ホクロや皮膚癌など皮膚腫瘍全般