2017年09月14日

アトピー性皮膚炎の症状悪化時にできること



アトピー性皮膚炎は、まだまだ原因に謎なところの多い疾患です。




ハウスダストや家ダニなどのアレルギーと
考えがちな患者さんもおられますが



そもそも、自然界に存在するものにアレルギーを起こすのは


いろんな外界の条件にとても過敏な体質だから
という見方も広まっています。







それを一番感じるのは診療の現場で



総じてアトピー疾患の患者さんは、いろんなものに
敏感な方が多いように感じます。



匂い、光量、温度、
もっと広げると、対人などにも時に過敏です。









そのため、アトピー性皮膚炎は、
突然、
説明もつかないほど突然悪化することがあります。





そんなとき、
一番必要だなあと感じるのは「休養」なのですが
現役で学生だったり仕事を持つ人にその指導は微妙なことがあり



むしろ休ませると焦燥感が高まって逆効果なこともあったり、
休養が極端な引きこもりに移行することもあったり
本当に神経を使う場面です。





「社会参加してもらいながら、急な増悪を乗り切る」




それがいかに困難か、いつも私自身
「これで本人にとっていいのだろうか」自問自答の診察をしています。






時にステロイドの内服で急場をしのぐことも必要かと思う時もあり


それは「ステロイドは悪」というステレオタイプな議論には
沿わないのですが



現場の、生身のあなたは、
アトピーだけはなく、社会参加という現実をどう思うのか



それも考えて欲しいと感じる・・・・これは、あくまで私見です。














アトピーの重症度をグラフにしてみましょう。

3つの重症度に分類してみます。



3 増悪期  外出したくないほど浸出液も出て炎症の強い状態

2 許容範囲 アトピーが少し症状を表してきて、痒みが強くなる時期

1 順調   アトピーの体質はありますが、あまり症状が見られない時期






akka1.jpg





この許容範囲の幅は人によって違います。
相当に状態が悪く見える時でも、社会生活を優先して
許容範囲だとおっしゃる患者さんもおられます。


akka.jpg
許容範囲の幅が大きい






各々の時期の治療は




akka2.jpg




3 増悪期  燃え盛る症状を消火させねばならず、強い治療が必要とされます。

2 許容範囲 これ以上悪化しないように保湿剤を内服したり抗アレルギー剤を飲んでもらいます。

1 順調   何もしなくてもいいかもしれません。
















ある人の治療経過を見てみましょう。









ある時期、大変増悪してしまいました。



zouaku1.jpg






かなり強い増悪期に相当しますので、
それ以上の増悪を抑えるには強い治療を行います。





zouaku2.jpg





そうすると炎症は静まります。





zouaku3.jpg




そのあとは、増悪しないようなケアが必要です。



akka6.jpg







アトピーの治療はこの繰り返しで、



長期にわたり経過を見ていくと、カルテの厚みは電話帳に近くなってきます。
そして、どの時期にどれほどのステロイドを使ったか、

その悪化時の仕事量は今回と同じくらい過密なのか
その繁忙期は今回どれくらい続きそうか

前回の増悪時、ステロイド内服はすぐに切り上げられたのか、


どの保湿剤が経過観察時に効果的だったか



百人百様の貴重な記録をカルテに記載して
データとして積み上げていきます。

それを振り返りながら長い年月コントロールしていくのです。










診察のご予約は

医療法人社団双樹会
皮膚科 芦屋柿本クリニック http://ashiya-kakimotoclinic.com
住所: 〒659-0025 兵庫県芦屋市浜町3−7
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PC公式サイトのご挨拶
無料駐車場8台あります。お電話でご確認ください。
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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 13:45| アトピー性皮膚炎

2017年09月01日

あせもから秋乾燥へ肌も変化する時期はアトピーの採血の時期。



小学生世代の
肘の関節や膝の関節の裏などの湿疹。




夏場は発汗が原因で痒みを増すのですが


秋の気配が感じられる気候になると
グッと肌も乾燥へ傾き始めます。




あせもっぽかった、湿っぽい肘の痒みが、
秋が深まるにつれ、この後どうなるか




乾燥とともに痒みがまた再燃するようなら




アトピー性皮膚炎の可能性も出てきます。






季節の変化とともに肌がどう変化するかを追って
そこで血液検査をするかどうか、相談。





なんせ小学生世代にとって採血は大変な検査です。
そう簡単にはさせていただけません。




そんな採血のタイミングは、経過を見て必要と見極めて
小学生さん達にも納得していただく必要があるようです。




この時行う検査は39項目のアレルゲンを特定する検査。
ハウスダストや家ダニ、花粉やカビ、食物など
ほぼ心配されるアレルゲンを網羅できます。




3割負担の方で(全国共通価格)6千円ほどかかりますから


「『こどもの医療費助成制度』を利用できる間に調べておきたい」


という親御さんもおられます。




しかしながら、無理強いはかわいそうな時もありますから
(病院嫌いのトラウマを残してはいけないので)
よくよく話し合って行なっています。







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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:14| アトピー性皮膚炎

2017年08月05日

アトピー性皮膚炎の紫外線治療




アトピー性皮膚炎への紫外線治療について、
項目が「セラビーム」の方に記事がまとまっていますので
ご覧ください。

関連記事はこちら<クリック>
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 11:04| アトピー性皮膚炎

2017年06月17日

ストレスなのかも、と立ち止まる事。



多くの皮膚疾患にストレスが関与していることは広く知られています。





ニキビやアトピー性皮膚炎、そして蕁麻疹や円形脱毛。




強烈なストレスにさらされる患者さんは
治療効果が薄いように、私も確かに感じます。






ストレスはアドレナリンの分泌を促し、
その結果、末梢の血流は低下しますが、発汗や皮脂分泌は亢進させます。



そんな混沌とした状況下では、当然、皮膚の状態は安定しません。









「急激に悪化した」と駆け込んで来られる方々の中には
 皮膚以外の問題を抱えているように見受けられることがあり




そんな時、


「多分、体が疲れているみたいに見えるんだけど・・・
 お仕事、忙しいの?」と、お聞きすると、


 (「学校が大変なの?」や 
   「おうちで何が疲れることがありますか?」
           という場合もあります。)


多くの場合、その問題が深刻である旨のお返事があります。





強いストレス、 そしてそのための皮膚疾患の悪化



となった時に、皮膚科医のできることはあまりにも少なく





ストレスのコントロールの専門家である、心療内科医
が、本来の解決の窓口になるのかもしれません。





しかしながら、その前に、まず試して欲しいことがあります。




ご自分の意識の中で




「ストレスを受けているから、悪化しているんだ」




と思っていただくことです。







そのあと、
そのストレスを排除できる人もいるでしょうし、
引き続き向き合わなくてはいけない人も、
少しはご自身をいたわってくださる(追い詰めない)方向に
むくきっかけになるかもしれません。




一度立ち止まって、
「ストレスが体を痛めている」ということを情報として頭に入れること。


それは、色々な整理の出発点になると思うのです。








そんな方々も、今日明日はお休みかもしれませんね。
ゆっくり休養できる時間が取れますように・・・・。








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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 13:21| アトピー性皮膚炎

2017年05月27日

アトピー性皮膚炎の治療にビタミン配合静脈注射。



当院では、アトピー性皮膚炎や湿疹の治療に
静脈注射を行なっています。

その中身は

ビオチン    肌の代謝に必要なビタミンH
グリチルリチン 生薬の甘草エキス由来の成分で炎症を鎮めかゆみを抑える働きがあります。
Lシステイン  色素沈着を改善する働きがあるので、治った後の黒ずみを予防します。



この3つの成分をカクテルにした静脈注射は、保険でも使用が認められています。
保険点数は55点。
3割負担の人で165円です。(初診料や再診料は別途)
アトピーだけでなく、手荒れや他の湿疹の患者さんにも保険が適応されます。





よく、巷で、にんにく注射と言われるのは、
この内容か、これにビタミンCを添付したもののようです。

しかし、かなりきつい臭いが体臭にも影響しますので
当院はビタミンCは注射には加えていません。
(内服で処方しています。)



通常、注射担当の看護師さんの勤務日は、彼女たちが注射してくれます。
しかし、昨日の午後はいない日だったので、
私が患者さんに静脈注射をしました。


皆様の感想をダイレクトに聞ける、いい機会なのです。



その一部を披露しますと

・状態がひどいときに注射すると翌日の肌の状態が劇的に改善する
・かゆみがスーッと引く

・アトピーのコントロールの目的だが、肌がもちもちしてきた
・肌がに保湿力が高まり、しっとりして白くなった。
・顔のシミまで薄くなった
・風邪をひかなくなった



などなどで、ございます。


紫外線セラビームとの併用でステロイドの減量に役立ちます。

ただし、高血圧がある方には向きませんし、
静脈のでにく方も、おすすめできません。



また、診察室で私にご相談ください。




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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 12:45| アトピー性皮膚炎

2017年04月22日

ナイロンタオル皮膚炎と疥癬






特に70歳前後の男性に多いように感じますが


ナイロンタオルでの皮膚炎をよく見かけます。






カサカサの肌に、点々とした発赤。


「ダニだと思うんですよ」



という、ご心配の言葉がしばしば添えられます。







水分量を測定すると、かなりの減少。中には数値0という人もおられます。







乾燥した肌をナイロンタオルでこすると、
本来自然脱落するはずの皮膚の表面を、まだその時期ではないのに
剥ぎ取ってしまっていくことになります。



多くの場合、ナイロンタオルを中止し、保湿を中心とした
外用剤治療を行うことで改善します。








しかし、ダニも否定はできず、

疥癬(ヒゼンダニ)は、入居施設などでしばしば流行する
ダニですが、近年も芦屋市内の施設で少しの流行を見ました。




太閤殿下の時代(16世紀)には、疥癬に対して治療効果の高い
硫黄泉が流行し、有馬温泉が栄えた、という歴史もありますが、

今の時代は内服薬で治ります。
しかも、1日だけの内服です。




顕微鏡検査でダニの虫体や虫卵を確認して処方しています。




そして、ナイロンタオルの話題に戻りますが、
ナイロンタオルでいくらこすっても疥癬は撲滅できません。



ですので、「ダニかと思ってゴシゴシ洗った」としても
肌を痛めるだけですので、お控えくださいね。

















posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:32| アトピー性皮膚炎

2017年04月20日

アトピー性皮膚炎のこれからのお手入れ。




暖かい日が続いています。

今の季節、アトピー性皮膚炎の肌は、最後の増悪期に入ります。

季節の変化とともに秋から乾燥し始めた肌は
冬の間にカサカサからひび割れまでに進行します。


そこを掻きむしって浸出液や血液が出てしまうのです。




 その冬を越えて、気温は上昇し薄着になっては来ますが

実は大気の湿度は、そんなに上がってはいないので、
秋から続いている乾燥肌は、まだまだ辛い時期なのです。




ただ、薄着になった分、化学繊維との接触が減り、
刺激感からの痒みは減退しているはずです。




そこで、ステロイドは選択せず、しっかりと保湿剤を使うこと、
それがこの時期に大切なことです。




関連記事 「乾燥肌は、皮膚炎の出発点。」
     「保湿剤、いろいろ。」





たくさん塗って、もう少し頑張ってくださっていると、
ほら、そこまで夏は来ています。

夏になると、
大気の湿度も上がりましすし、
天然の保湿オイル=汗が、肌に潤いを与えてくれるように
なります。








posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:36| アトピー性皮膚炎

2017年03月24日

乾燥肌は、皮膚炎の出発点。





患者さんが
「肌には変化が何もできていないのですが、痒いのです」

と、患部をなかなか見せてくれないことがありますが




私たち皮膚科医の目は、変化を捉えることがあります。







じっくり観察すると



薄くベールがかかったような白っぽい肌質、
またはよく見るときな粉をまぶしたような粉を吹いた肌。





肌が潤いを失い、乾燥している時に起きる変化で







「ご本人は気づいていないけど、超乾燥している。」と見分けることができます。







プロの目の解像度は、どの業界でも違うものです。
例えば、ベテランの八百屋さんは食べごろの野菜が一目でわかります。





しかし、本人が気づいていないのを、
見ただけで「乾燥していますね」と伝えても、
まず、信じてもらえません。





そこで、測定器で数値として見てもらうことを行います。





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水分量の測定器です。







肌に押し当てるだけで測ることができます。




乾燥している肌は、表面の皮膚がささくれていますから



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衣類などの些細な刺激に敏感で、かゆみを生じます。



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関連記事「冬の首筋の湿疹にはツルッとしたスカーフを。」






乾燥対策の大切さを知っていただくスタートラインに、
ご自身の肌の水分量を知るのは、納得のいく治療の第一歩かもしれません。




関連記事「保湿剤、いろいろ」








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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:25| アトピー性皮膚炎

2017年02月23日

アトピーで漢方治療や民間療法の治療中の方にも紫外線治療は併用できます。





当院でアトピー性皮膚炎の方に照射しているセラビームmini。
国だ定められた保険点数340点で照射します。
(3割負担なら3倍の1020円が本人負担)
 但)国の規定の初診料再診料が別途かかります。





IMG_0404-163ca.jpg





ウシオ電機さんによる公式サイトはこちら<クリック>

関連記事「アトピー性皮膚炎、白斑、掌蹠膿疱症などの治療に新型セラビームを。」






当院で購入以来、
私の当初の予想を超える効果を発揮しています。





特にステロイドを使用したくない方々には、

 かゆみの軽減
 炎症の軽減


に大きな効果を発揮し、


ダウンタイム(外出できないほどの重症)をなくすことに
数々成功しています。





中には、

「医院からの処方薬は内服も外用も絶対に使いたくない」


という方もおられますので、


その方には、セラビームの照射だけをしています。





そんな治療方法も受け付けていますので
ご相談ください。





以前は私は

「脱ステロイドなんて、重症アトピーには無理」

と思っていましたが、



実際に重症患者さんに照射をすることで
手応えを感じ、
今は、「可能だ」と思うようになりました。





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posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 18:22| アトピー性皮膚炎

2017年02月20日

冬の首筋の湿疹にはツルッとしたスカーフを。



(今日は、画像がたくさん必要なので、
 フリー画像のサイトのものをたくさん使って説明します。)






皮膚科に来られる患者さんの肌は、標準以上に過敏肌なことが多いです。

皮膚にトラブルを生じやすい肌質なのですから、
普通の人がなんともないことが、苦痛に感じることもよくあります。






ぴったりした化学繊維の下着や、タイツが苦手だったり,



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上の写真を見ただけで「痒い!」とい感じてしまう人もおられるんですよ。







ウールのチカチカも耐え難い場合も。




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化学繊維のフワフワは、見た目は暖かいのですが、
すれると湿疹ができる敏感肌の人もいるのです。




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そんな敏感肌は、赤ちゃんの頃から始まっているので
何気ない厚着が、湿疹のきっかけになることもあります。






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首筋の薄い薄い皮膚に、上記のような繊維がすれると
たまらない痒みが生じますし、

首の動きで、そんな繊維に皮膚がすり切れ現象を起こし
炎症の強い湿疹反応が生じます。




首湿疹.jpg







それでも、この寒さで、首筋を温めたい時は、
天然素材で、かつ表面のつるっとスムーズな巻物をしておくと
とても楽です。




かわいいおすすめ その1




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外出時にオススメするのは、ツルッと光沢のあるシルクのスカーフ。
もちろん、絵柄のあるものでも大丈夫です。


コートの下に、またはタートルネックの下に巻いておくと
首筋のこすれを防いでくれます。




かわいいおすすめ その2



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洗っちゃえる気軽さのシルクのストール





お家での防寒や、外で汗をかくときにも最適です。



安価なものなら、小さく切って赤ちゃんの首回りにも気軽に使えます。
汚れたら洗えばいいので、気が楽です。








かわいいおすすめ その3





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バンダナ!

時代を感じさせるアイテムですが、
シルクのスカーフの中には、実は化学繊維だったりするものも
あるかもしれませんので




100パーセント綿素材、しかも表面ツルツル。
そして洗うことができるバンダナは、首のこすれ予防には最適です。




また、この応用で、赤ちゃんなら、ハンカチもいいですね。







色々、工夫して、冬の寒さを乗り切りましょうね。










posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:56| アトピー性皮膚炎