2020年07月27日

お子さんの39項目アレルゲンのアレルギー血液検査も行なっています。




5歳以上になってくると、
アトピー性皮膚炎が疑わしい患者さんは、それらしい症状が頻繁に出るようになります。
悪化の原因となる食べ物や環境因子のアレルゲンを39項目を一度に検査できるのが
「View 39」という血液検査です。保険で検査ができます。当院では以下のように検査を行っています。


検査できる39項目は以下のものです。

スクリーンショット 2020-07-27 18.53.25.png
スクリーンショット 2020-07-27 18.53.33.png
スクリーンショット 2020-07-27 18.38.12.png





では、検査の流れをお話します。


スクリーンショット 2020-07-27 18.48.10.png




スクリーンショット 2020-07-27 18.48.35.png

皮膚症状にアレルギーの関与が疑われるか診察します。




スクリーンショット 2020-07-27 18.48.17.png

お子さんにとって、注射針の刺激は大変苦痛なものです。
そのためあらかじめ麻酔のシール(ペンレス)を貼ってきてもらいます。
注射のチクっと刺される痛みはなくなるので、かなり楽です。






スクリーンショット 2020-07-27 18.48.23.png


こどもの採血
(フリー画像を加工したものです。)

お子さんにとって、一番安心できる姿勢、針を見ることのない体勢で
採血をします。





スクリーンショット 2020-07-27 18.48.28.png





検査結果は1週間後には出ています。

このデータは、耳鼻科や眼科、内科などで共有できる大切なものですので
長期保存をしてください。





以上はお子さんへの対応ですが、
大人でも同じことが可能です。

「私、採血怖いんです」とおっしゃってくださったら
上記の対応をいたしますので、ご遠慮なく。












posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 19:01| アトピー性皮膚炎

2020年06月26日

デュピクセントについて診療現場でお話しすること。


「県をまたいだ移動の自粛」が解除されて、
当院にも再び県外の方々が来院されるようになりました。


わざわざ当院までお越しになる方ですから、
重症で、治療法に難渋している方、そしてネット検索で当院を見つけた方、
そして、デュピクセントの話が聞きたい、という方が多いように思います。




関連記事 デュピクセント治療中に当院でお手伝いできる事








実際に、デュピクセントを使用した方がいい患者さんとは、どんな患者さんでしょうか。

まず
自覚症状の評価指標(POEMスコアなど)が高い

これは重要で、重症度が高くもないのにデュピクセントは適応にはなりません。








あとは、私の考えも入りますが、以下のような方に向いていると思います。

忙しい人


色々、諦めている人






上記について、サノフィ社の素晴らしいパンフレットを交えてお話しします。



サノフィ社の公式サイトから、ダウンロードができる情報誌です。
https://www.dupixent.jp/support/



スクリーンショット 2020-06-26 15.38.40.png



その中の2ページ目に、以下のような図があります。

スクリーンショット 2020-06-26 10.19.07.png

皮膚科医にとって、本当に説明しやすい素晴らしいイラストです。


というのも、この図の中央の部分、

「見た目は綺麗に見える皮膚も、触ると表面がザラザラしている」というところが
重要なポイントなのです。



この状態、診察室でよく見かける症状で

「皮下では炎症が拡大している形跡があり、表面もよく見ると粉がふくような乾燥がある」

ここを、私たち年季の入った皮膚科医は見落とさないのですが


患者さんの多くは

「皮膚はなんともないのに痒い」と表現されます。


「なんともない」と思っているので、スキンケアもサボりがちなのです。



この悪化の兆候をいち早く見つけて治療することが増悪の抑制になります。
当然、通院回数を多めにし、主治医との連携もこまめになります。





それができないのが、「忙しい事情の人」です。


忙しくてストレスが溜まるから増悪する。

忙しいのだから当然、悪化の兆候は見逃しがち。また、時間をかけた外用剤治療はできない。
右斜め下本気で外用治療で治そうとしたら1日3回、出勤前と昼休みと帰宅後に丁寧に外用をしなくてはなりません。
 時間は全身なら20~30分くらいかかります。
それなのに皮膚科に行くと、医師から「もっとちゃんと塗らないと」と言われる。


その結果、「諦める」という方向へ行きます。

人からわかるほど増悪していても諦める。
人目を気にしないようにメンタルを鍛える。
あるいは人目を避けて行動する。

抑制された生活を強いられるので、弾けて友人と遊ぶことも難しく、
クラブ活動も就職時も、人目につかない生活を選ぶ。


今まで何百人ものそんな患者さんを診察してきました。



そんな人に、デュピクセントが向いていると思うのです。
そんなお話をして、デュピクセントを紹介しています。





















posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 15:44| アトピー性皮膚炎

2020年06月25日

コレクチムが入荷いたしました。





IMG_7926.jpg



コレクチムが到着し、本日より処方可能となりました。
今までの外用治療ではうまくいかなかった方々に、
素晴らしい効能を発揮してくれるといいなあ、と願います。

効果が期待されそうな方には、
いつものように私の方からお話ししますね。




関連記事
「アトピー性皮膚炎の新薬、コレクチム軟膏の発売」







posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:06| アトピー性皮膚炎

2020年06月19日

アトピー性皮膚炎の新薬、コレクチム軟膏の発売


コレクチム軟膏



日本たばこ産業株式会社が研究開発したアトピー性皮膚炎の治療薬が、鳥医薬品株式会社から6月24日発売になります。
薬価は139.7円/gとなるそうです。




「コレクチムレジスタードマーク軟膏 0.5%は、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を果たすヤヌスキナー ゼ(JAK)の働きを阻害し、免疫反応の過剰な活性化を抑制することでアトピー性皮膚炎を改善す る、非ステロイド性の世界初の外用 JAK 阻害剤です。」(鳥居薬品サイトより)




簡単にいうと、アトピー性皮膚炎の体質の方は、通常は起こらない変わった免疫反応をします。
その不必要な免疫反応を阻害する、という薬です。





先週の土曜日、発売前の勉強会が、ソーシャルディスタンスを考慮してネット配信で行われました。
そこで発表された治験でのデーターを見ると、
ステロイドとは違うので、特にステロイドを使いにくい顔面の症状に期待できます。


しかし、一日の使用量が限られているので、全身アトピーの方には足りません。
細菌やヘルペスの感染症があるときは使えません。



この特性を生かすと

顔面が真っ赤に腫れ上がるような増悪期には以下のような2種類のルートが考えられます。

1)ステロイドで最もひどい時期を短時間で切り抜け、その後コレクチム軟膏へ切り替え
2)ステロイド使用を避けたい例ではコレクチム軟膏とセラビーム(紫外線療法)の組み合わせで増悪期を離脱



当院も6/27以降は処方が可能なように準備しています。

使用した方が改善が見込める方にはこちらからお勧めしようと思っています。












posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:52| アトピー性皮膚炎

2020年05月18日

デュピクセント治療中に当院でお手伝いできる事





デュピクセントレジスタードマークは、サイトカインという物質の働きを抑える事で、
炎症反応を抑制する新しいタイプの注射剤です。
それによって、かゆみなどの症状や、皮疹などの皮膚症状を改善します。


当院では
長年コントロールに苦慮している多くの患者さんを兵庫医大を中心とした
治療施設の整った病院へご紹介してきました。



デュピクセント紹介は以下をご覧ください。

スクリーンショット 2020-05-18 9.36.58.png


サノフィ公式サイト
「デュピクセントを使用される患者さんへ」



本年4月から、薬価が下がり、
3割負担の患者さんで月に5万円かかっていた治療費が4万円まで値下がりされました。


それでも高額医療には変わりないので、高額療養費の支給制度を利用している方も多いようです。


スクリーンショット 2020-05-18 9.39.25.png

高額療養費シミュレーション




当院も、できるだけ医療費の相談に乗ってくださる医療ソーシャルワーカーが
駐在している病院を紹介するようにしています。




紹介後の患者さんのその後ですが以下のようなパターンがあります。

1)数回は病院で注射して、その後は自宅で2週間おきに自分で自己注射をするように変更

2)自己注射期間中で、皮膚外用剤の必要があるときは当院に相談

3)自己注射を含め、開業医レベルへの転院


当院は自己注射の処方などは行っておりませんので、
3)の場合は、完全に当院の手を離れることになります。




さて、さらにそのアフターケアとして当院ができることをここに書いておきます。


もし、当院が紹介してデュピクセントを開始した患者さんで
効果が出にくい、または他の理由でご相談があるとき


どうぞ、お越しください。
事情をお聞かせください。
もちろん、守秘義務を守りますのでご心配なく。









posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:54| アトピー性皮膚炎

2020年03月10日

デュピクセントの続報。顔面の病変が強い方には特におすすめです。


アトピー性皮膚炎の画期的な治療薬剤であるデュピクセント。
当院では取り扱いがないので、適合する患者さんを大学病院や公立病院へご紹介させていただいております。


今まで多くの患者さんをご紹介し、実際にデュピクセントを導入した患者さんも増えてきました。
その方々の経過がいいので、重症のアトピー性皮膚炎の方々にデュピクセントを勧めてご紹介をしています。


これはデュピクセントのパンフレットに掲載されている図です。

IMG_7375.jpg


デュピクセントの治験の結果で、
皮膚の状態がグラフの下に行くほど改善されている様子を表しています。


緑の線が「デュピクセントとステロイド外用のミックス治療」
点線は「プラセボ(偽薬)とステロイド外用のミックス治療」


最初の8週間で急速に症状が改善していくのがわかります。

スクリーンショット 2020-03-10 15.56.36.png



このグラフでは
「ステロイドの外用をしっかりすると、デュピクセントなしでもそれなりに効く」ということも示されています。
 ステロイド外用剤は、治験という管理下で真面目に塗ってもらうとこんなに効くのだ、と改めて思います。しかし、実際はそんなに丁寧に毎日しっかり塗れないものです。また顔面などは毛細血管拡張などの副作用も出やすく、限界があります。ステロイド酒さなどが生じていると尚更ステロイドは使えません。


私が今までデュピクセントを強く勧めた患者さんは、顔面病変が著しい患者さんです。ステロイドを塗り続けることに限界がある人に特に、デュピクセントをお勧めしています。

この図のように「デュピクセントとステロイド外用のミックス」は、ステロイド単独よりも赤みやかゆみを止める効果が強く早く出ます。そうするとステロイドを素早く(1〜2週間で)中止し、保湿剤だけの外用にシフトできるのです。



デュピクセント登場以前は発赤も炎症も鎮まった状態になっても、すぐ再燃してまたステロイドが必要でした。
デュピクセントの登場で、ステロイドを重要視しなくても、もっと言うと塗らなくても良い生活になれるのです。
実際に当院の紹介でデュピクセントに踏み切った方の中には、顔面が真っ赤なのにステロイドを塗れない状態でデュピクセントを導入し、ステロイドを塗らないまま発赤をなくしていった患者さんもいます。



過去のデュピクセントの記事はこちらをご覧ください。





posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:21| アトピー性皮膚炎

2020年03月02日

外出できない時のご自宅でのケアについて



アトピー性皮膚炎や、お子さんの敏感乾燥肌のお手入れは
毎日欠かさず行うことで悪化を予防することが大切です。



皮膚の症状と治療の関係をグラフにしてみると


スクリーンショット 2020-03-02 9.45.05.png





急な増悪があった場合

スクリーンショット 2020-03-02 9.43.16.png




強い治療でこの炎症を抑えることが推奨されています。

スクリーンショット 2020-03-02 9.45.45.png







そして症状がおさまった後、ここからが最も大切なところで、しかし最も軽視されることなのですが
再度悪化しないように毎日のケアを欠かさないで欲しいのです。



スクリーンショット 2020-03-02 9.45.59.png




そのケアは、「保湿」です。
皮膚バリアをできるだけ正常に近づけておくためには、必ず毎日手をかけてあげる必要があります。
重症アトピー肌の人がそれ以外の方と決定的に違うのは、気をつけておかないと湿疹が出てしまう、という点です。
保湿をし、刺激になる服を着ない。これらは現在のように完全にアトピーを完治させる薬がない状況では、今後もずっと必要な点です。





しかしながらこの新型コロナウイルスの流行で、病院に行けない人も多いと思います。
残念ながらアトピー性皮膚炎の処方薬はネットなどの遠隔地治療が認められておらず、お送りすることは法律で禁じられています。それでも保湿が必要な場合、市販の保湿製品をネット通販などで入手してください。





c1c6d69a952203abf7af7fafc43018b9_s.jpg
フリー画像です。




保湿には「水分補給」「油分での蒸散予防」の二つが必要です。
つまり水分与え、その蒸発を防ぐように油分を塗る、というのが理想です。

これには例外があって、かき傷が多い方は水分がしみて痛いので、傷が治るまでは油分だけでもOKです。
また、過敏度が強い方は、油分に抵抗感がある方もいるでしょう。

そのような例外も考慮しながら、自分に合う形状の例えばムース、液体、オイル、クリーム、なんでもいいので保湿をして欲しいのです。



化粧品会社の化粧水とクリーム、でもいいです。
ベビーローション、オイル、なんでもいいですから、肌を乾かさないようにしてください。


今、この状況で、普通でも敏感なアトピー性皮膚炎の患者さんには大変強い心のストレスがかかっていることが予想されます。それでも慌てずに、この状況を乗り切りましょう。遠くからですが、心から応援しています。
頑張りましょう!!











posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:22| アトピー性皮膚炎

2020年02月22日

アトピー性皮膚炎の炎症を鎮める効果もある近赤外線スーパーライザー





光線の中でも、炎症を鎮める効果の高い近赤外線領域を照射できるのがスーパーライザーの大きな特徴です。


スクリーンショット 2020-02-20 16.08.13.png




当院では主に体に照射できる大型機を完全個室に設置し

IMG_7266.JPG




顔用は半個室に設置していましたが、利便性も考慮し小型機をお借りして様子を見ていましたが、
この度、正式に購入することにしました。




スクリーンショット 2020-02-20 16.07.51.png








このブースでご利用いただけます。


68BE5354-6D6D-4B66-89D0-C013B2B67B17.jpeg






アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、にきび、円形脱毛、しもやけなど
当院でも大活躍の機器ですが、国で定められた保険点数が45点(3割負担では135円)というのも
学生さんにも人気の秘密かもしれません。(初診料再診料は気にで定められた保険点数が別途かかります)






もちろん旧機種も、しっかり出力のある信頼できる機器ですからご安心ください。








posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:30| アトピー性皮膚炎

2020年01月27日

乳幼児の肌ケアのご相談は随時どうぞ。


アトピー性皮膚炎を疑わせるような乳幼児の皮膚炎には、まずは保湿剤と非ステロイドの外用からスタートしてみます。



それでも治りが悪い時は、身近に悪化要因があることも疑われます。



例えば

頻繁に砂遊びをする。
edbc3366ed7644a6d4b7a728d0de044a_s.jpg
フリー画像です






化学素材で顔を擦っている。
bc3c585cd8fe199d9a0c4dd7d67b081e_s.jpg
フリー画像です




抱っこひも、などの素材が固くてこすれている。
27801d90c8cb4189cabbb7f34a150e24_s.jpg
フリー画像です。




それらの原因を、お母様にはご自身が探偵になったように観察して割り出していただきます。
毎日の生活の中に見過ごしている原因がないか、それはとても貴重な情報となります。





posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:46| アトピー性皮膚炎

2019年11月18日

アトピー性皮膚炎の治療薬 デュピクセントの手応え



アトピー性皮膚炎の新しい治療薬として登場したデュピクセント。
2週間に一度の注射で、過去になかったほどの炎症を鎮める効果を
発揮しています。


(治療詳細は公式サイトをご覧ください。
 https://www.support-allergy.com/atopy/



今年から、2週間に一度の通院をしなくても
自宅で自己注射をすることも保険適応になりました。



その変化を受けて、当院の役割もはっきりしてきたように感じます。




1)重症の患者様へのデュピクセントの紹介
  案外、まだ存在を知らない方も多いように感じます。


2)入院体制のバックアップのある病院へご紹介
 診療所レベルでも治療はできるのですが、念の為、デュピクセントに対応している病院の皮膚科へご紹介しています。
 最もご紹介をして連携をしているのは、兵庫医大病院皮膚科です。


3)デュピクセント治療中の連携
 兵庫医大病院の場合、先方の主治医の先生の意向もあり、デュピクセントを開始した患者さんの皮膚の状態の管理と外用剤の塗り方指導などは当院が引き続き行なっています。注射治療中の不安をお聞きしたり、セラビーム紫外線治療を当院で行なったり、最初はステロイドの処方もすぐに中止せずに続けます。



4)デュピクセントの効果を目撃する
 デュピクセントが効果を発揮するまでに、数回の注射が必要です。しかし、初回で効果の手応えがわかることもあります。暗紫色だった肌が明るい赤色になるのですが、これは炎症の深さが浅くなった時の変化です。

 兵庫医大の主治医の先生もご信頼してくださっているご様子なので、当院の方で外用剤の強さを減弱させたり、セラビーム紫外線の出力を下げていき、寛解状態へソフトランディングしてもらえるように加減します。



5)自己注射が始まって、さらにバックアップ
 デュピクセントで、今までに経験したことのない良好な肌の状態に驚かれる患者様もおられます。
「普通の人って、こんなに痒みがない生活なんですね」という意見や
「何も塗ってないのにべたつくように感じるくらい本来の肌の保湿力ってこんなにあるものなんですね」
 などのご意見を実際にいただいております。



6)デュピクセントの評価
 デュピクセント治療は、現在のところ根治治療ではないと考えられています。何回か注射したら、一生アトピーが出なくなるわけではないかもしれません。しかし、今現在アトピーがあるためにできないこと、例えば就職や旅行やおしゃれ等を
これからも諦めるのか、それとも今という若さの時間をもったいないと考えるのか、それは患者様のお考えに委ねられています。



スクリーンショット 2019-11-18 10.41.56.png





当院は、これからもバックアップの役目を続けて行くつもりです。
ご興味のある方は、どうぞご相談ください。













posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:44| アトピー性皮膚炎