円形脱毛症とは円形脱毛症は、昔は「10円ハゲ」などと表現されたように、
周囲は毛量が十分あるのに、その部位だけ脱毛が生じる疾患で
まん丸のこともあれば、不規則な形のものもあります。

発症の原因は、いまだはっきり解明はされていませんが
部分的な免疫不全や
毛根の血流をコントロールする自律神経が関与していることが示唆されていて
そのため、自律神経を乱すような背景がある場合に
(例えば、体力低下や精神的ストレスなど)
発症しやすいことが知られています。
当院でも、「何か思い当たりますか?」
とお尋ねすると、なんらかのきっかけが判明することが多いです。
治療法は重症度に合わせて変えていきます。
抜け毛が止まらず、一気に全頭部に及びそうな時は
ステロイドの内服を行います。
とても効果が高く、抜けの停止並びに発毛が始まります。
単発型の場合には、
血行促進のビタミンEやセファランチンの内服
ステロイド外用剤やカルプロニウム(フロジン液)の外用
そして光線療法です。
光線療法は週に1〜3度の通院が必要ですが、
私の手応えとしては目覚しいものを感じています。
円形脱毛と薄毛とは違うのか薄毛は 男性の場合は、別の項に譲るとして、
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「男性型壮年性脱毛(AGA)にできること2018年版。」ここでは女性の薄毛と円形脱毛の合併に触れます。
小学生から高齢者までの
多くの円形脱毛の患者さんを診察していると
男性は40歳までの方に多く
女性は40歳以上の方に多いように感じます。
40歳以上の女性となると、そろそろ薄毛も気になる頃。
しばしば、円形脱毛症と薄毛の合併例を見かけます。
薄毛の原因ですが、
卵巣で作られる女性ホルモンが減少していくと
副腎から出る男性ホルモンが優位になり、
男性型のM字脱毛や頭頂部薄毛が始まると言われています。

原因も円形脱毛症とは違うので、治療薬も別になります。
現在、医学的な根拠で効果が認められているのは
ミノキシジルの外用剤で、当院でも女性用ロゲインとして
処方しています。
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「女性用ロゲイン」脱毛は、心をへこませます。
たかが抜け毛と思わずに、治療に取り組むことで
明るい表情を取り戻していただけたらと思います。
posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 10:16|
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