2021年03月13日

皮膚腫瘍除去術の時に考慮すべき皮膚割線について


皆さんの皮膚を摘んでいただくと、簡単につまめる方向と、
皮膚が伸びずにつまめない方向があることに気づくと思います。



スクリーンショット 2021-03-13 13.52.54.png






その理由は、人の皮膚両面には皮膚割線という皮膚の流れがあるからです。


スクリーンショット 2021-03-13 13.52.21.png







その皮膚割線に沿って縫合線ができるように腫瘍を取ると手術の傷の治りも早く
美しく治りやすいことが知られています。


スクリーンショット 2021-03-13 13.58.53.png







皮膚割線方向に長軸が向くように紡錘形に切除して

スクリーンショット 2021-03-13 14.18.38.png





縫合します。

スクリーンショット 2021-03-13 14.07.44.png




そうなると、皮膚割線方向に細長い皮膚腫瘍は紡錘形のデザインがしやすいことになります。

スクリーンショット 2021-03-13 14.08.03.png





対して、皮膚割線に直行する方向に長軸がある皮膚腫瘍の場合は
皮膚割線を意識すると、こんなに大きく切除しなくてはいけなくなります。

スクリーンショット 2021-03-13 14.11.39.png




縫合距離も長くなりますし
腫瘍そのものよりも、健康な皮膚の方がたくさん切除されてしまうことに気づかれると思います。


スクリーンショット 2021-03-13 14.10.45.png




同じ大きさの腫瘍なのに90度方向が違うだけで倍ほど縫う針数が多くなります。


スクリーンショット 2021-03-13 14.12.19.png






そんな場合は、無理をせずに時間を空けて2回に手術を分けて施術すると
大きな傷を残すことなく、また健康な皮膚を無駄に除去することもありません。




スクリーンショット 2021-03-13 14.35.04.png





スクリーンショット 2021-03-13 14.36.57.png






一度に取ろうと思わないことも、場面によっては大切です。









posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 14:39| ホクロや皮膚癌

2021年03月11日

デュピクセントの効果を左右する「掻破習慣」とは



デュピクセントを数百人規模で治療している関東の皮膚科の先生の講演を先日拝聴していると

顔面部の皮疹だけ、どうしても治りにくい集団があることについて言及されていました。

しかし、そのドクターの観察眼のおかげで改善されていて、大変驚きましたので、ご報告します。
(いつものように私の作った画像です。)



スクリーンショット 2021-03-11 15.40.04.png

 デュピクセントの治療は頑固なアトピー性皮膚炎に劇的な効果を発揮するのですが
数百人の患者さんの中にどうしても顔の治りの悪い人たちがいることがわかってきたそうです。
患者さんの多くは、他の方々ならすっかり治ってしまうほどの回数を注射しているのに、顔の部分だけが腫れ上がる症状が続きなかなか治らないのです。




スクリーンショット 2021-03-11 15.41.24.png

顔の治りの悪い方々の多くに、習慣的に顔を触ったりポリポリ掻いたりする習慣の人が多いことに先生は気づきます。






スクリーンショット 2021-03-11 15.42.49.png

そこで顔を触ってしまったらメモる、という習慣を患者さんにお願いしたそうです。






スクリーンショット 2021-03-11 15.44.32.png

顔を触っていた人たちは、痒いから、というよりも、癖、習慣だったようで、メモを取ることで自分の癖を自覚して中止する意識が芽生えたようです。

当院の患者さんでも顔を触りながらしか人と喋ることができない人、
テレビを見ながらでもずっと顔を触っている人、
無意識に鼻の下を伸ばして掻いている人

そんな人を多く見かけます。

子供の頃からの顔面のアトピーの人で、顔面の病歴が10年以上と、長い人ほど、そういう癖が多いように思います。




スクリーンショット 2021-03-11 15.46.15.png

掻破習慣記録ノートの効果は絶大で、さわり癖が改善されると、他の部位に追いつくように顔面の症状もどんどん治ってきたようです。

デュピクセントの素晴らしい治療の効果を邪魔するほど、掻破すること触ることは悪習慣であることがわかったようです。






スクリーンショット 2021-03-11 16.07.43.png

この指摘は、ディピクセント治療中以外のアトピーの人にもとても参考になる事実です。

なんとなく人と話す時のリズムとして掻いてしまう、触ってしまう、という習慣はありませんか?
その癖を治すだけで、アトピーの症状は大きく改善するかもしれません。





posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:11| アトピー性皮膚炎

2021年03月09日

ニキビ治療の通院方法



スクリーンショット 2021-03-09 9.33.41.png






ニキビの患者さんの通院方法をお伝えします。




スクリーンショット 2021-03-09 9.34.19.png

まず初診にお越しください。
肌の状態を観察し、現在の肌の問題点をお話しします。
また、その改善のために自宅での生活についてもお話しします。






スクリーンショット 2021-03-09 9.34.25.png

多くの方に、次は1ヶ月後、とお伝えし、予約を取ります。


この1ヶ月の間に、
生活習慣を改め、外用剤をしっかり塗ることで、多くの方の肌に変化が現れます。
1ヶ月後に変化がない場合は、どこにつまずきがあったかを検証します。





スクリーンショット 2021-03-09 9.34.30.png

再診までの間にも、通院が可能な人には赤外線と圧出の通院をおすすめしています。
多くの患者さんは圧出を最初はとても嫌がります。
しかし、その効果に気づくと、むしろ進んで圧出をされる方が多いです。
膿を持ったニキビを長く置いておくと陥没などの跡が残りやすいからです。



赤外線と圧出も、電話予約の上お越しください。





posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:42| にきび治療

「ニキビ肌=硬い肌」を改善するための赤外線と圧出の通院を是非。




当院のニキビ治療は、IPLなどの保険外治療もラインナップとしては持っているのですが
10代の学生さん世代は、ほぼ99パーセント、保険内の治療を駆使して治すように心がけています。

(それ以上の年代も、結婚式や就職で治療を急ぐ人以外の95パーセントは保険内治療のみで治していっています。)


ニキビ治療の3本柱は

1)薬


2)赤外線と圧出


3)生活指導







特に2番目の赤外線と圧出は、保険診療で許された治療の中で、最大に効果をあげる施術です。
これをきちんと通院するかどうかで結果も分かれがちです。
重症の人では週に1度を推奨しています。



しかし、10代は進学や部活など、何かと忙しい人も多く、
また親御さんの車の運転で来られている場合なども多いため
おすすめする通りに通院できる人はわずかです。

私も週一は来て、と言いにくく、次は1ヶ月後、などとお伝えしがちです。


しかし中にはなんとかやりくりして赤外線や圧出の通院に足繁く来られる人もおられ、
その努力にスタッフも私も頭が下がる思いをすることがあります。



そんな方に「おかげで治ってきました。」と言っていただくと
「いえいえ、あなたの努力のおかげですよ」といつも申し上げるのです。


初診時の暗い表情の写真を、「こんな時もあったね」と患者さんと振り返る時
患者さんの顔に笑みが浮かんでくれるのが、私たちの喜びです。



写真は昨年購入した最新型の近赤外線レーザー。


E0E8A74B-AD16-4CDD-A33E-162DF5EB9A6F.jpeg



「ニキビ肌=硬い肌」すなわち「ニキビできない肌=ぷりぷり柔らか肌」。

近赤外線は皮膚の深部まで熱を届け、真皮から肌の弾力を呼び戻し、
理想的なぷりぷり肌にするための治療器です。
定期的に繰り返し照射することで硬かった目詰まり肌を変えていきます。
また古いニキビ跡の赤黒い色素を分解して白い肌に変えていきます。

















posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 09:23| にきび治療

2021年03月08日

犬の引っ掻き傷はよく洗ってください。





お子さんに限らず大人でも、愛するワンちゃんとはしゃいでいるときに
思わず爪が顔に入ってしまうことがあります。



猫と違って厚い爪なので、幅広く深く頬をえぐられる場合もあります。



まずは、よく洗浄をして、できるだけ傷がフレッシュなうちに医院を受診してください。



犬の爪には様々な細菌がいるので、パワーパッドのような密閉剤で覆ってしまうと細菌繁殖が進み化膿してしまうこともあります。医院に行けないときはワセリンなのでもいいので乾燥しないように覆って、一日2回は洗浄してください。




Depositphotos_191347174_s-2019.jpg














posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 18:48| 医院からのお知らせ

帯状疱疹の患者さん増加中です。



帯状疱疹は、免疫能が低下するときに発症する疾患で、体の半分に赤い水疱が帯状に出現し
痛みを伴うことも多い厄介な疾患です。


Depositphotos_13851285_s-2019.jpg
当院の患者さんの写真ではなく有料画像サイトの写真です。



「コロナ対策で疲れてしまって」という方も多いようです。




治療
1)安静にしてください。
よく、「体力低下か、それならば鍛えなくては」とジムやプール、ジョギングに励もうとする人がいますが、逆効果です。現在は新型コロナウイルスにも感染しやすくなるほど免疫が落ちているのだ、と自覚されて自宅で安静になさってください。


2)抗ウイルス剤の内服



この二つが基本です。

水疱がひどい人は外用治療、痛みが強い人は鎮痛剤などを処方します。



でも、まず安静に。









posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 18:10| その他のいろんな皮膚科疾患の治療

活動的な季節到来、けがの患者さんが増えています。




開業医あるある、なのですが、
同じ場所にけがをする患者さんが、ある期間にとても多く集中することがあります。



この1ヶ月は指先の包丁やスライサーでのけがの患者さんが、
とても多い月になりました。




包丁などで

スクリーンショット 2021-03-08 16.49.44.png




このように手を切ってしまうので

スクリーンショット 2021-03-08 16.50.21.png
紗をかけて自主規制





このようなフラップ状のケガになります。

スクリーンショット 2021-03-08 16.50.33.png




深さによって治療は変わります。

縫うのを怖がる患者さんがいますが、縫った時から傷が塞がるので
最も早く綺麗になります。



スクリーンショット 2021-03-08 17.29.00.png




浅い場合はステリストリップという縫合がわりになるテープも使います。

スクリーンショット 2021-03-08 17.30.22.png




もっと浅いと軟膏でも大丈夫です。

スクリーンショット 2021-03-08 17.30.55.png





数日経った傷も治せますので、ご相談ください。

スクリーンショット 2021-03-08 17.32.00.png


















posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 17:35| 湿潤治療・ケガ、やけど

鼻の下のほくろの除去




鼻の下の母斑は、この写真のように大きくなることが多いのが特徴です。



スクリーンショット 2021-03-08 15.50.54.png
当院の患者さんの写真ではなく有料画像サイトの写真です。





これは母斑細胞母斑という良性腫瘍で、この大きくなるタイプのものは
真皮型というものに分類され、何十年に渡って成長を続けます。




真皮型はその名の通り皮膚の奥深い真皮に腫瘍細胞が増殖します。


スクリーンショット 2021-03-08 16.00.50.png





そのため、再発を防ぐには深くまで除去をしますが、その際、跡が残らないように
術後のケアも大切になります。


スクリーンショット 2021-03-08 16.02.07.png




腫瘍除去術は保険診療でおこないます。
この大きさならば「皮膚腫瘍除去術(露出部)2センチ未満」という分類の施術で
3割負担の方で8000円までくらいで病理検査も共に行えます。




現在、予約状況は4月中旬まで入っています。
まずは診察にお越しください。








posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 16:07| ホクロや皮膚癌

挿木が成功したようです。




毎年たくさん花を咲かせてくれている紫陽花。
これは去年6月の写真です。

IMG_7875-thumbnail2.jpeg






昨年の夏は新型コロナウイルス感染拡大で、外出も控えていましたので
一度試してみたかった紫陽花の挿木にチャレンジしました。









そのうち何本かの枝が根付き、冬を越して3月に入り、
これくらい大きくなってきました。

6B1FCB4C-DC4F-4F56-83AD-AC37BF276530.jpeg



今年の初夏には花をつけてくれるのでしょうか。


皆様もコロナ禍の中、いつもと違った1年をお過ごしだったことと思います。
収束まで、感染に気をつけて、がんばりましょうね。










posted by 皮膚科芦屋柿本クリニック at 15:35| 医療以外のつぶやき
kakimotoclinicA4